- 独り言
時にはしくじることもあり、ちょっぴり悔しいときもある
情報処理技術者試験の令和5年度春期試験が終わりました。
受験された皆さま、お疲れさまでした。
さて、今回私は、最初に合格した高度試験である「ネットワークスペシャリスト」試験を再受験しました。
今の正直な感触としては、『午後Ⅰで落ちたかな』と思っています。
正誤の感触は割といつも外れるのですが、今回の午後Ⅰは『そもそも解答欄を埋めきれてない』という、久しぶりの失態をしでかしました。
せめて何か書いていれば運よく当たることもありますが、空欄の場合は確実に不正解です。
中学生でも分かるような『下手な受験』でした。
今回、なんだかんだ言いつつ、勉強はそれなりにしました。
過去問を解き、理解が足りていない部分を補い、また過去問で確認を行い……。
2週間前の私と比べても、今の私は遥かに高い理解度になっていると思います。
その結果は、試験中にも感じました。
13年前、「ネットワークスペシャリスト」試験に初めて挑んだ時は、問題文の2割ぐらいは、正直何言ってるか分かってませんでした。
ですが、今回は、問題文を読めばスラスラと状況が頭に入ってきました。
内容はほぼ理解でき、あとは設問部分の解答がスッと出てくるかどうかというレベル。
13年間、様々な分野の勉強を続けてきた進歩を感じていました。
ですが、それが仇となりました。
高度試験の午後Ⅰ問題では、テーマの異なる大問が3つ出題され、そのうち2問を選択して解答します。
この「問題選択」は、受験慣れしている人にとっては、『2問選ぶのではなく、できの悪そうな1問を捨てる』という考えで挑むのが定石です。(たぶん)
13年前の私のように資格に挑戦するレベルの場合、どうしても領域によって理解度に差ががあります。
ですので、割とスパッと問題選択は終わります。
しかし、13年で進歩した今の私には『どの問題もだいたい分かる』という、問題選択の定石から見ると判断に困る状況でした。
さらに、これは過去問をやりすぎた弊害でもあるのですが、『問題文を読みながら解答を考えてしまう』というクセが出ました。
その結果、問題選択に30分ぐらいかけてしまい、2問を60分で解くという中々のハイペースになってしまいました。
結局、いつぶりか分からない『問題を解く時間が足りない』というミスをしでかし、解答欄を埋めることができませんでした。
それと、これも理解度と過去問消化の弊害ですが、『満点の解答を目指しすぎた』というのも失敗だったように思います。
理解度が十分でなかったり、試験に慣れていない場合、『とりあえず解答できたからOK』という考えで進めます。
ですが、十分な理解度や慣れがあると、『もっといい解答があるのではないか』という疑念がよぎります。
この疑念を払しょくしようと、アレコレ考えたのが失敗でした。
実務のように、ある程度時間が確保されているなら、しっかりと検討して、できる限りクオリティをあげることが求められます。
ですが、試験は割と厳しい時間制限があるのですから、満点の解答を目指して解答欄を埋めきれないよりも、80点ぐらいの解答でもよいので解答欄を埋めるべきです。
これも、昔なら重々承知していたはずのコツです。
慢心……というより、失念でしょうか。
今回の試験では、そのような『分かるようになったからこそ起きるミス』を思い知らされました。
そんなこんなで、春期試験は幕を閉じました。
では、春期が終わったら何が始まるのか?
……そう、秋期試験ですね。
恒例の『試験の帰り道で、次に受ける試験の参考書を買って帰る』という習慣で、今回は「エンベデッドシステムスペシャリスト」を選択しました。
理由としてはふたつあります。
ひとつは、今年度の試験から、出題範囲と出題形式が変更になるという点。
もうひとつは、ネットワークスペシャリスト同様、合格時と現在とで分野を取り巻く状況が大きく変わっているという点です。
いずれの理由にも共通しているのは「IoT」というキーワードです。
出題範囲の変更では、「IoT」などの技術を効果的に活用するビジネス戦略的な視点が追加になり、午後Ⅱの出題形式が論述式(小論文)に変更となります。
また、私が合格した当時は、「IoT」という用語を聞くことはなく、パルス幅変調のような機械制御や、状態遷移の設計などが主な内容でした。
これらを考えると、私が合格した資格と今年からの資格では、名称こそ同じですが、そのスキル水準の実態が結構異なるような気がしています。
実際、私は「IoT」をしっかりと理解できていない気もしますし、良い機会ですので、もう一度用語と向き合い、趣旨と本質、理想と現実を学習したいと思います。
さて、久しぶりに2000文字オーバーの大容量コンデンサ(?)でお届けしました。
『お気持ち』という名の電荷が溜まっているのを感じます。
あ、でも秋期試験より前に、情報処理安全確保支援士の実践講習ですね。
そっちもしっかりと準備しておきましょう。
それでは、反省はしても後悔はしないようにしている、山本慎一郎でした。